こども歯科について
海外では、学校帰りに歯科医院に寄って宿題をして帰る子がいるそうです。
それを聞くだけで、子供達が歯科医院に慣れ親しんでいるということが分かります。
ひがしうら歯科も、定期来院から信頼関係を築き、「学校帰りに挨拶しにきました」と寄ってもらえる場所として、地域に根付く歯科医院になりたいと思っています。
当院のこども歯科で
大事にしている4つ
のポイント
01徹底した予防
乳歯と永久歯が混ざり合う時期は、定期的な歯のチェックが非常に大切です。
初期のむし歯や歯並び、習癖など、誤った方向に進みそうであれば早期に介入して改善するためです。
歯は未熟な状態ではえ始め、お口の中で成熟し、表面が強くなっていきます。
成熟するまでの数年間はむし歯になりやすいため、シーラントやフッ素塗布が効果的です。
当院には子供好きの歯科衛生士が複数名在籍しております。ブラッシング指導、歯石除去、歯面清掃、シーラント、フッ素塗布まで、担当衛生士と二人三脚で歯を守っていきましょう。
02適切な時期に、適切な治療
当院での、むし歯における基本的な治療方針、それは、「早期発見」「経過観察」「適切なタイミングでの治療」の3つです。特に「適切なタイミングでの治療」は非常に大切です。
むし歯であれば何でも削って詰めるというのは、乱暴で過剰な治療です。子供の歯と歯科医師は一期一会。成長を見守り、適切なタイミングで治療できる歯科医師でありたいと思っています。
また、子供は衝突や転倒により、口の中に外傷を負うことが少なくありません。
ひがしうら歯科では、突然の外傷歯についても適切に対応するため、医院全体で準備をしています。
なお、可能なお子様には大人同様ラバーダムをかけて治療に当たっています。
03「歯医者」をキライにさせない
「痛くなったら行く怖いところ」から「定期来院で、歯のことを学べる場所」へ。
子供たちの中での歯医者さんのイメージを変えたいと思っています。歯科を嫌いにしてしまうと、大人になって、治療が必要だと感じた時でさえ、歯科への恐怖 (トラウマ) から歯科医院に行くことができず、痛みの限界まで患歯を放置した結果、取り返しがつかなくなる…。そういった悲しい現実を何度も見てきました。当院は、歯科医院のイメージを変え、「子供達にとっても、楽しく快適に通える歯科医院」を目指します。
04「なぜ?」を知ってもらう
「むし歯ができたから削ってつめる」 もちろん必要なことかもしれません。
しかし、子供たちや親御さんに 「なぜむし歯ができたのか」、「どうしたら次はむし歯にならないのか」それを理解してもらい、行動を変えてもらわなければ、再びむし歯ができる可能性が非常に高く、それは本当の意味での「治療」とは言えません。
当院では、むし歯のメカニズム「なぜ?」を伝え、同じ過ちを二度と繰り返さないよう知識を共有しています。
こども歯科のむし歯治療
大切なのは早期発見・早期治療
歯をむし歯から守るために
「乳歯はどうせ生え変わるから、痛くなければ放置しても大丈夫では?」
いいえ、それは誤解です。乳歯の状態はその後に生えてくる永久歯の形状や色、さらには歯並びにも大きく影響します。虫歯を早期に発見し、小さいうちに治療することで、お子様の負担を軽減することができます。
治療の流れ
Step01数回のトレーニング
虫歯が見つかった場合でも、すぐに治療を始めることはありません。
まずはお子様が診療室の雰囲気や治療器具に慣れるように、数回にわたるトレーニングを行います。これにより、お子様が安心して治療を受けられるよう準備します。
Step02むし歯治療
治療はお子様とのコミュニケーションを大切にしながら進めます。
鏡を使って現在の状況や今後の治療計画を説明し、お子様にも治療に参加してもらいます。例えば、「どちらの歯から治療するか」を選んでもらうこともあります。どうしても治療が難しい場合は、ご家族と相談のうえ、スタッフの補助を受けながら進めます。
Step03定期検診
治療がすべて完了した後は、定期的な検診を行います。
以前治療した部分が再び虫歯になっていないか、新しい虫歯ができていないかをチェックし、お子様の歯の健康を守ります。
むし歯の予防
お口の環境を整えるには
ポイントは3歳まで
1歳後半から3歳頃までは「感染の窓」と呼ばれる時期です。食生活が乱れていたり、甘いものを多く摂取したりすると強いむし歯菌が口腔内に定着することになります。この時期の食事習慣や生活習慣、予防は非常に大切です。
ブラッシング指導
当院では、お子様が自分で正しくブラッシングできるように、一人ひとりの歯の状態に応じた磨き方を丁寧に指導しています。
特に小さなお子様には、保護者の方に仕上げ磨きの方法を指導させていただき、家庭でのケアをサポートいたします。
フッ素塗布
フッ素塗布は、お子様の虫歯予防に非常に効果的です。
フッ素は歯を強化し、再石灰化を促進するだけでなく、虫歯菌の活動を抑える働きもあります。しかし、フッ素塗布だけでは完全な予防は難しいため、日々のブラッシングなどのセルフケアも欠かさず行うことが重要です。
シーラント
奥歯の溝を専用の樹脂(レジン)で埋めるシーラントは、虫歯予防に効果的です。
特に、生えたばかりの永久歯は柔らかく、溝が深いため汚れが溜まりやすく、虫歯になりやすい傾向があります。シーラントを施すことで、奥歯の虫歯リスクを大幅に減らすことができます。
当院とご家族とのお約束
受診の前に知っておいていただきたい6つのポイント
歯科を受診されるお子様が、上手に治療を受けられるようになるために、保護者様には次のお約束を守っていただきたいと思います。
ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
Point01
お子様がご機嫌な時間帯に受診を
小さなお子様には、比較的ご機嫌が良い午前中の予約をおすすめします。
お昼寝の時間帯や空腹時、満腹時、疲れている時の受診は避けましょう。嘔吐反射が強いお子様の場合、食後2〜3時間をあけてから来院するのが理想です。
Point02
服装・髪型に注意してください
首周りが窮屈になるタートルネックや、ひもが体に絡みつくパーカーなどは避け、できるだけ楽な服装でお越しください。汚れが気になる服や、崩したくない髪型での来院もご遠慮ください。
Point03
全力で褒めてあげてください
大人には我慢できることでも、お子様には大変なことかもしれません。
泣いたり暴れたりしても心配ありません。治療中や治療後には「がんばったね!」「よくできたね!」としっかり褒めてあげてください。ご家族の褒め言葉が、お子様の自己肯定感を高め、次回の治療への意欲につながります。
Point04
お家で歯医者さんに悪いイメージをつけないでください
ご家庭でお子様が悪いことをした時に「歯医者さんで削ってもらうよ」「歯医者さんで注射してもらうよ」などと脅さないでください。
そうすると、お子様が「歯医者さん=怖い」と感じてしまいます。
Point05
お子様に嘘をつかないでください
「今日は何もしないよ」「すぐ終わるから」「絶対痛くないよ」などと嘘をつくのは避けましょう。
診療内容は歯科医師が決めるもので、痛みや時間の感じ方は人それぞれです。「今日は何をするか歯医者さんに聞いてみよう」といった感じでお越しください。また、来院を内緒にするのも避けましょう。
Point06
できるだけネガティブな言葉は避けてください
当院では「注射」「ドリル」「痛い」「刺す」といった言葉を使わないよう心掛けています。ご家庭でも、歯科医院について話す際にはネガティブな言葉を避けてください。
予防矯正
予防矯正とは、お口の悪い癖を改善し、顎の成長を活かして自然に歯並びの悪化を防ぐ方法です。この矯正は、顎の成長が活発な5歳から10歳の間に行うのが一般的です。特に6歳から7歳頃には不正歯列の兆しが現れることがあるため、早めの相談をおすすめします。
歯並びに影響を与える癖や習慣
成長期における指しゃぶりや頬づえ、爪噛み、口呼吸、うつぶせ寝などの習慣は、歯並びやかみ合わせに悪影響を与えることがよく知られています。また、食事の摂り方や日常の姿勢、鼻咽喉の疾患も歯並びに関係してきます。何気ない習慣でも、積み重ねることで悪影響を及ぼすことがあります。そのため、当院では親御さまに適切な知識を持っていただけるよう、アドバイスを行っています。
指しゃぶり
口呼吸
爪噛み
原因にアプローチする予防矯正
歯並びの悪化原因となる「癖・生活習慣」を改善し、お子様の健全な発育を促進する治療法です。早い段階で歯並びが悪くなる原因を取り除き、顎の成長を促すトレーニングを行うことで、美しい歯並びを作り上げます。この方法は抜歯のリスクを減らし、大きな成果をもたらすと注目されています。
Step011日2分のお口のトレーニング
歯並びの原因となる「癖」や口腔筋機能を改善するために、筋機能訓練(MFT)を行います。
自宅で1日約2分のトレーニングを行い、月に1度歯医者でチェックします。このトレーニングは、歯並びを悪くする原因を根本から改善するための重要な治療です。毎日の実践は大変ですが、お子様と保護者の方の努力が欠かせません。順調に進めば、約2年で筋機能が整うことが多いです。
Step02プレオルソの装着
トレーニングだけでは改善が難しい癖を矯正するための装置です。基本的には就寝時と日中に1時間以上使用することで、歯並びを整えていきます。
予防矯正装置
プレオルソ
プレオルソは、小児矯正に用いられる取り外し可能なマウスピース型矯正装置です。
この装置は、歯が生え変わる前の「乳歯列期」のお子様に適しており、柔らかい素材で作られているため、痛みを感じにくく、小さなお子様でも無理なく続けられます。
メリット・デメリット
Meritメリット
- 取り外せる
- 歯列矯正をスムーズに進められる
- 指しゃぶりを改善できる
- 装着時間が短い
- 痛みが少ない
Demeritデメリット
- 治療できるタイミングが限られている
- 1日14時間以上の装着が求められる
- 治療結果が装着時間に左右される
料金表
料金 | 90,000円(税込)(年一回の装置交換時に2万円(税込み)必要。計3回装置交換予定) |
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治療期間 | 約3年 |
治療回数 | 1~3ヶ月に1回のペースで約3年 |
小児矯正について
当院では現在、歯科矯正医が在籍していないため、第1期以降の歯列矯正は行っておりません。矯正治療が必要な場合は、連携している矯正歯科医院をご紹介いたします。矯正開始の適切な時期や治療期間については、アドバイスさせていただきます。
矯正中は、歯や器具に汚れがつきやすく、虫歯のリスクが高まるため、他院で矯正を行う場合でも、検診やメインテナンスは当院で行います。矯正治療は多くの場合、長期間を要するため、将来を見据えてしっかりとご検討の上、治療に臨んでください。不明点がございましたら、お気軽にご質問ください。